結城座について

三代目 両川船遊

江戸糸あやつり人形結城座十代目結城孫三郎(故結城雪斎)の次男として生まれ、4歳で初舞台を踏む。11歳から武智鉄二主宰、武智歌舞伎に入門。歌舞伎を学ぶと共に能は観世栄夫、狂言は茂山千之丞の教えを受けながら、結城座での人形遣いの修行を重ね、1972年、写し絵家元三代目両川船遊を襲名。人形遣いとともに写し絵師の活動も開始。1993年十二代目結城孫三郎を襲名。

2021年に結城孫三郎の名を息子の結城数馬に譲る。以降、三代目両川船遊のひとつ名前に戻り活動を続ける。

古典的な糸あやつり人形芝居とともに、新しい作家や演出家との作品作り、海外とのコラボレーションなどにも積極的に取り組んでいる。2004年より入門塾、2020年よりプロ志向の「人形×能×ダンス 人形と俳優のクロスオーバー」を開講し、古典の伝承と若手の育成にも力を注いでいる。

歴史と歩み

主な役柄

『伽羅先代萩』政岡、仁木弾正
『綱館』真柴 実ハ 茨木童子
『本朝廿四孝』八重垣姫
『新版歌祭文 野崎村の段』久作
『リチャード三世』リチャード三世
『ペレアスとメリザンド』ペレアス
『ユビュ王』ユビュ王
『屏風』ワルダ、口寄せマダニ、中尉

作品タイトル

経歴

十二代目 結城孫三郎「本朝廿四孝」

「本朝廿四孝」

昭和18(1943)年
十代目結城孫三郎(結城雪斎)の次男として誕生。
昭和22(1947)年
四歳で結城克昌として初舞台。西川扇十郎に師事。日舞を始める
昭和24(1949)年
花柳寿二郎に師事(西川扇十郎物故のため)
昭和29(1954)年~
武智鉄二主宰、武智歌舞伎教室に入門。歌舞伎を学ぶと共に、結城座での人形遣いの修行を重ねさらに能は観世栄夫、狂言は茂山千之丞に教えを受ける。
昭和39(1964)年
俳優として『先代萩』(八汐)等に出演。
昭和40(1965)年
川口秀子主宰『蝶の会』にて小泉八雲作『おしどり』に日舞にて出演。
十二代目 結城孫三郎「屏風」

「屏風」

昭和47(1972)年
写し絵家元、三代目 両川船遊を襲名、人形遣いと共に写し絵師の活動も開始。『写し絵芝居 枕亡霊血桜絵巻』(作・演出:内田栄一)に出演。
平成5(1993)~平成14(2007)年
十二代目結城孫三郎を襲名。
襲名披露公演『本朝廿四孝』『リチャード三世』(作:シェイクスピア、演出:福田善之) 於)パナソニックグローブ座
『屏風』(作:ジャンジュネ 演出:フレデリック・フィスバック) ブレスト国立劇場、パリクワルツ国立劇場1月公演 以降海外巡演多数
竹本素京米寿記念公演『傾城恋飛脚 新口村の段』(構成:佐藤信)
平成15(2003)年
『はりねずみのハンス』(作:グリム兄弟、台本:植松聡、演出:加藤直) 於)全労済ホール スペースゼロ
平成16(2004)年
結城座370周年記念 竹本素京卒寿記念公演『摂州合邦辻』 於)東京芸術劇場 小ホール
十二代目 結城孫三郎「夢の浮橋」

「夢の浮橋」

平成17(2005)年
グランシップオリジナル制作『夢の浮橋~人形たちの源氏物語~(台本・演出:佐藤信) 於)世田谷パブリックシアター
平成18(2006)年
マジックランタン『注文の多い料理店』(原作 宮沢賢治 台本・演出:山元清多) 於)シアタートラム
平成19(2007)年
6月 『ドールズタウン』(作・演出:鄭義信) 於)ザ・スズナリ
7月 第61回アヴィニヨン演劇祭 オープニング正式招聘『屏風』、正式招聘古典公演『綱館』『本朝廿四考』
11月『森の中の海』(作・演出:渡辺えり) 於)ザ・スズナリ
平成20(2008)年
竹本素京追悼古典公演『新版歌祭文』『本朝廿四孝』於)東京芸術劇場小ホール1
平成21(2009)年
8月 375周年第一弾『乱歩・白昼夢』(作・演出:斉藤憐)於)東京芸術劇場
役名:傀儡師、須永、中江亮介(明智小五郎)ほか
平成22(2010)年
3月 375周第二段『宦官提督の末裔』(原作:郭宝崑、演出:フレデリック・フィスバック) 於)シアタートラム
役名:皇帝ほか
10月 『浮世の奈落 黙阿MIX(もくあみっくす)(作・演出:斎藤憐) 於)東京芸術劇場 
役名:小団次、巴之助ほか
平成23(2011)年
3月 『三島近代能楽集』(原作:三島由紀夫、演出:松本修) 於)アサヒ・アートスクエア
役名:『葵上』より-六条・『邯鄲』より-秘書
平成24(2012)年
3月 『夏の夜の夢』(構成・演出:加藤直) 於)イワト劇場、武蔵野芸能劇場
役名:ボトム
9月『ミス・タナカ』(作:ジョン・ロメリル、脚色・演出・人形デザイン:天野天街) 於)東京芸術劇場小ホール2
役名:田中佐一ほか
平成25(2013)年
1月 『芝浜の革財布』(脚本・演出:西川右近) 於)座・高円寺2
役名:おかつ
7月『笑うタクボク 雲は天才である』(作:おきあんご 台本・演出:加藤直) 於)沖縄キジムナーフェスタ
役名:ドクガンリュウ
平成26(2014)年
6月 380周年第一弾『半七捕物帳』(原作:岡本綺堂、脚本・演出:加納幸和) 於)東京芸術劇場シアターウエスト
役名:天本三吉、お結ほか
10月 380周年第二弾『オールドリフレイン』(脚本・演出:渡辺えり) 於)座・高円寺2
役名:二助ほか
平成28(2016)年
3月・5月・6月 日越国際協働制作公演『野鴨中毒』(原作:ヘンリック・イプセン、脚本・演出:坂手洋二) 於)東京芸術劇場シアターイースト、ベトナム青年劇場(ハノイ)、ハイフォン・オペラハウス(ハイフォン)、コングシアター(ルーマニア シビウ 第23回 シビウ国際演劇祭正式招聘作品として)
役名:ヤルマール
平成29(2017)年
1月 再演『ドールズタウン』(脚本・演出:鄭義信) 於) ザ・スズナリ
役名:ひょっとこ、河島、佐藤昭二

作品タイトル