2014年、旗揚げ380周年を迎えた記念公演第一弾は、岡本綺堂の半七捕物帳シリーズ「人形使い」をベースに、花組芝居の加納幸和が他劇団へは初の書き下ろしとなる作品で、幕末の結城座で起こった殺人事件の謎に半七が挑むという、結城座ファンのみならず、幅広い観客層にもアピールできる異色の新作時代物創作劇です。
歌舞伎好きが高じて学生時代より結城座の数々の人形芝居も観ていた加納幸和は、伝統を活かした創作劇に定評ある演出家としてユニークな存在で注目されており、結城座の今公演は、まさに満を持しての顔合わせです。
岡本綺堂と九代目結城孫三郎との親交があったことに着目し、幕末から明治の激動の時代に生きた八代目結城孫三郎が座元をつとめる芝居小屋を舞台にすえ、歴史を追体験しながら糸あやつり人形や人形遣いの独自の世界を存分に反映させています。
今回は、舞台全編を鶴澤燕太郎による作曲、社中の義太夫語りの生演奏で進行させ、劇中劇として「加賀見山旧錦絵(かがみやまこきょうのにしきえ)」を入れ込むなど、結城座の柱となる「古典」と「新作」の一体となった贅沢な舞台が展開します。
また、1990年「マクベス/演出 佐藤信」の舞台を最後に「十一代目結城孫三郎」の名跡を座に返上し、独自の活動を続けてきた田中純が、実に25年ぶりに結城座とともに舞台を創ります。そこに花組芝居若手ホープ、小林大介を客演に迎え、賑々しく皆様をお迎えいたします。
江戸糸あやつり人形 結城座
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